7.30.2017

遠い異国の地で出逢えば。




「10年も前は、ここも日本人観光客で賑わっていたものさ」



カリマバードの土産屋のおじちゃんたちは、そういった。
おじちゃんたちはいつも、店の前の石段に腰を下ろしてみんなで談笑してた。



確かにカリマバードには、“ジャパンチョーク”という名前の通りがあったり
“ジャパニーズバック”とかいう名のついたバックが売られていたり
日本語をつらつらと話す人がわりといたり、


あぁ、多くの日本人が、ここを訪れていた時代があったのだなぁ。


そう感じる場面がそこかしこにあったりする。



今はというと、
訪ねてくる日本人の旅人は少ない。
パキスタンの治安悪化や、ビザが簡単に取れなくなってしまったことが
大きな理由だと思う。

代わりに韓国人や、パキスタン国内旅行者が増えているんだとか。






遠く離れた異国の地で、
同郷のひとに出会えたときの嬉しさ心強さといったら。


外国で、観光客があまり来ないような場所で、
日本の旅人にばったり会えたりなんかしちゃったら
あまりの嬉しさにすぐに話しかけてしまう。


それから一緒にごはんに行ったり、
しばらくの間、行動を共にしたり。



そういうことってわりとあって。
だから、海外ひとり旅ってそんなに寂しいものじゃないと思ってる。



それと、日本でも、
こういう風だったら素敵だな、とも思う。







旅行者の少ないパキスタンだけれども、
フンザにいた1ヶ月間で、日本人の旅人6人に会った。

なかでも、同時期に同じ宿と隣の宿に泊まってたのは4人。
朝、ごはんを食べにレセプションにいくと、
きまって誰かひとりはそこにいて、
チャイを飲んでいたり、
本を読んでいたり、
それぞれがそれぞれの時間を過ごしてる。

そこにひとり、またひとりと集まって
旅の話に花が咲く。







この日は、そのなかのひとり、
カズさんのラストデーだったので
みんなでカズさんお気に入りの韓国料理レストランに行った。


秘境、辺境を何カ国も旅してきたツワモノばかり。
旅の話で自然と盛り上がる。
わたしなんかは、聞いたことがないような地名がいっぱい。




たぶんみんな、
普段の旅ではあまり、日本人同士で群れるタイプではないのだろうな、と思う。


でも旅行者の少ないパキスタンでは、やっぱりホッとできるひとときって超重要!

本当に。









これからひとり、またひとりと
新たな地へと旅立ってゆきます。





わたしも、残すところあと一日…。






 Y.

2017.03.26





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